金属ケースについて

【 金属ケースによるノイズ対策とは 】
“金属ケースによるノイズ対策”とは、金属材質によってシールド効果を得るノイズ対策方法です。

制御盤設計・製作基板など、基板微弱なノイズであっても影響を受けて誤作動を起こしてしまうことがあります。また静電気の放電によって破損の恐れがあるので、十分に気を配る必要があります。

電気的にノイズも静電気も電気ですが、絶縁体のケースでシールドすることは必ずしも効果があるとは限りません。例えば電磁波による放射ノイズの場合、樹脂などの絶縁体でケースを作ったとしても、電磁波ノイズに対してのシールド効果を発揮することができません。電磁波による放射ノイズを防ぎたいのであれば、金属製のケースでないと意味が無いので気をつける必要があります。

【 備考 】
電磁シールドに使用する金属材料は、鉄やステンレスに比べてアルミや銅や真鍮の方がより高い効果があるとされています。この場合の接地の必要はありません。この例は電磁波のシールドを目的とした場合の例となります。対象となるノイズの種類が異なるのであれば、金属の材質も変わってくるのです。対象が電界よる容量結合のためにノイズの場合、導電性の高い金属をグランド接地することで対応できます。対象が磁界による誘導結合のためのノイズで低周波数帯の場合は、透磁率の高い素材を使用し、高周波数帯の場合は、電気の導体を使用することでシールド効果を得ることができます。

4-1-9-1金属ケース編① 4-1-9-2金属ケース編② 4-1-9-3金属ケース編③