用語解説
インバーター(Inverter)とは、直流電流を交流電流へと変換する電源回路・機器になります。この直流と交流の変換することで電源周波数を制御できる機能により、モーターやコンプレッサーなど多くの消費電力を使用する電気機器にしようされています。周波数の制御(モーターやコンプレッサーなら回転数)によって、常に一定以上の回転数ではなく、必要に応じて回転数を抑えることができるため、最近の電気機器の多くにインバーターが内臓されています。
私たちの身近なところでインバーターが採用されている製品では、家庭用のエアコンや洗濯機、冷蔵庫、LED照明があげられます。これらの機器へのインバーターの採用理由は、先ほども説明した電源周波数の制御による省エネになります。
産業機械の制御やインバーター本体が設置される制御盤におけるインバーターにおいては、基本的に家庭用機器と同じ、直流電流と交流電流の変換による周波数の制御になります。工場の大型機器では排気ブロアやファン、ポンプモーターなどが代表的な制御対象機器です。そのほかにも工作機械や搬送設備などの生産設備や付帯設備の様々な機器の制御インバーターが使用されています。制御盤の中のインバーターでは、電気技術者にとって、盤内の設置機器の中でもとの設置場所や取扱い方法に注意が必要な制御機器となります。たとえばインバーター自体がノイズの発生源になり、他の機器への影響を及ぼしたり、インバーター自体の発熱によって盤内温度の上昇の要因となったりするからです。(一定以上の容量を持つインバーターは、自冷用のファンを持っており、インバーター下部から風を吸い込み、上部から温風を出す構造になっている)
インバーターは昨今の産業機械にはなくてはならない電源周波数の調整機能を持つ制御機器となっています。