Before (改善前)

EMI対策用ノイズフィルタのEMIとは、空間に電波として放出されている「放射性」のものと、電源コンセント経由で他機器へ伝搬する「伝導性」のものです。

【メリット】
・盤内ノイズだけを計算して選択。
【デメリット】
・外部のノイズには別の対策が必要。

自動制御機器の設計において、ノイズフィルタ(ノイズ対策)はその種類を正しく選定する必要が有ります。スイッチング電源等のスイッチング周波数の高調波成分を一般にEMIノイズといいEMI対策用ノイズフィルタはこの高周波ノイズ用として設計されています。

V

After (改善後)

EMC対策用のノイズフィルタのEMCとは、電磁環境両立性の事で、機器から放射するノイズを抑えるEMI、他の危機からのノイズに耐えるEMSの両方を兼ね揃えているものです。

【メリット】
・外部のノイズにも対応。
【デメリット】
・製造メーカーが少なく、選択肢が限られる。

AC電源で動作する電気機器は、共通の電源ラインを通して接続されており、他の装置で発生したノイズによる誤動作や逆に自分の発生するノイズにより、他の装置を誤動作させる事があります。電源用EMCフィルタを取り付けると、外来ノイズの進入と電源ラインへのノイズ流出を低減できます。

POINT(要約)

ノイズフィルタは自動制御機器においては、電源ラインから侵入するノイズによる誤動作事故を防止するために設置されます。また、その機器自体の内部で発生するノイズが電源ラインに漏洩する事を防ぎ、他の機器に対して悪影響を及ぼす事を防止する目的もあります。設計者は発生するノイズを考慮し、ノイズフィルタ選定をする事が重要です。