Before (改善前)

制御盤内には多数の電気部品があります。その中の多くが端子締結による接続が必要な為、制御盤製作時は丸型圧着端子を頻繁に使用します。絶縁被覆の無いタイプの圧着端子を使用する場合は、絶縁被覆の代わりにビニールチューブを端子の首元に入れて使用しています。大迫電気ではUL224規格のビニールチューブを使用しています。難燃規格認定(VW-1)を取得している物で、耐熱上限温度は105℃なのでかなり高温状態でも使用可能ですが、その特性故に、部品の不良等で端子接続部分が熱を持ってしまう様な事があっても早期発見する事が困難と言えます。

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After (改善後)

サーモキャップは色の変化で発熱を知らせてくれる部材です。端子部が発熱すると徐々に変色し乳白色、または半透明になります。およそ50℃付近から変色していくので、電気部品の不良や誤配線、過負荷と言った理由で部品が発熱してしまった際、原因箇所を早期に発見しやすくなります。不具合箇所の特定を迅速にする事で他の部品への2次災害を最小限に抑えることができます。このサーモキャップは、端子温度が下がると色が戻る可逆性と、一度変色したら元に戻らない不可逆性の2タイプあるので、用途に合わせて使い分ける事が出来ます。

POINT(要約)

サーモキャップの一番の魅力は、部品が破壊される前に目視で気が付ける可能性があると言う事です。この可能性を最大限に活かし不具合を未然に防ぐ事が出来れば、品質とコストの面で大きな効果が得られる部材だと言えます。使用する場合に気を付けなければいけないのは、実装後に目視が出来ない部分に使用してもあまり意味が無いので、場所を考えて使用する事が必要です。